こちらの記事では、電話対応・電話応対における謝罪時の定型文をご紹介します。電話対応の謝罪では、相手に対して誠実な態度を示し、問題解決の意思を伝えることが基本になります。
それでは早速、電話対応における謝罪の流れ、謝罪時の定型文と例について順を追って詳しく解説致します。
電話対応における謝罪の流れ
まず基本として電話対応で謝罪する際は、次の4つのポイント「迅速な謝罪」、「問題の把握」、「相手の感情に寄り添う」、「解決策を提案する」を理解して覚えておきましょう。
・その1 迅速な謝罪
謝罪応対のは、問題が発生したことを把握したら、すぐに謝罪することが求められます。遅延した謝罪は、相手の怒りや不満を増幅させる可能性があるため、速やかな対応が不可欠となります。
・その2 問題の把握
お客様やクライアントが何に対して怒っているのか?問題視しているのか?をできるだけ早く理解し、その問題の原因や背景をできるだけ早く理解しましょう。
商品に不備がある場合もありますし、お客様が何か勘違いされている場合もあります。あらゆる可能性を加味して、何に対して謝罪を求めているのか?を分析します。
・その3 相手の感情に寄り添う
電話での謝罪対応では、相手の感情に寄り添って対応することが求められます。相手が逆鱗していたとしても、相手の気持ちを理解し、共感を示すことで、謝罪がより効果的になります。
例えば、「ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません」といった表現で、相手の気持ちに配慮した大人な対応が必要になります。
・その4 解決策を提案する
謝罪対応で最終的に最も重要なことは、お客様やクライアントの怒りに対して解決策を提案することです。ただ謝罪するだけでなく、問題の解決に向けた具体的な提案を行います。
例えば、実際に商品に不備があったことが推測される場合であれば、すぐに新しい商品を手配するだとか、商品が高価なもので一度返送してもらい直ぐに確認するステップが必要であれば、その旨の解決策を明確に伝える必要があります。
このように電話での謝罪対応では、迅速な謝罪で相手の気持ちに応えつつ、問題を速やかに把握し、問題解決策を提示する必要がございます。
謝罪対応に慣れていない人は、ただ謝る方向に傾向してしまい、事態に変化なく時間だけが過ぎていってしまうため、更に逆鱗してしまいます。
この謝罪の流れをきちんと把握した上で、以下の謝罪時の定型文を学びましょう。
一般的な謝罪の例文
まずは一般的なケースで多様される謝罪時の例文です。
「この度は、ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。」
「誠に申し訳ございませんが、この件に関しては深くお詫び申し上げます。」
「心よりお詫び申し上げます。」
「ご期待に沿えず、大変失礼いたしました。」
「不手際がありましたことを、重ねてお詫び申し上げます。」
一般的な謝罪では、基本的に自身の非を認め、会話を議論を前に進めるために必要不可欠ですので、まずは謝罪する姿勢をきちんと相手に伝えましょう。
・遅れに関する謝罪
お客様にクライアントに対して、何か遅れが発生し迷惑をかけてしまい謝罪する際の例文です。
「お約束の納期を守れず、大変申し訳ございませんでした。」
「ご返信が遅くなり、失礼いたしました。」
「ご連絡が遅れてしまい、ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。」
「遅延により、多大なるご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。」
・ミスや不手際に関する謝罪
自身のミスや不手際により、相手に対して謝罪が必要なケースの例文になります。
「私の手違いにより、ご不便をおかけし、申し訳ございませんでした。」
「確認不足により不備が生じましたこと、心よりお詫び申し上げます。」
「こちらのミスによりご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。」
「手配の不備がありましたこと、重ねてお詫び申し上げます。」
ミスや不手際に関する謝罪も同様に、まずは自らのミス (失敗や失態) を認め、謝ることで会話や議論を前に進めることが可能です。ここで、相手のせいにしたり、ミスをうやむやにしてしまうと複雑な方向に向かってしまいます。
・予定キャンセルする際の謝罪
「この度は、○月○日に予定しておりましたお約束をキャンセルさせていただき、大変申し訳ございません。急な事情により、やむを得ずお約束を変更させていただくこととなりました。ご迷惑をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。改めてスケジュールを調整させていただければ幸いです。」
「ご連絡が遅くなり申し訳ございません。予定しておりました○○についてですが、どうしても外せない事情が発生してしまい、キャンセルさせていただくことになりました。誠に勝手ではございますが、ご了承いただけますと幸いです。ご迷惑をおかけしたお詫びとして、別日程をご提案させていただければと存じます。」
「この度は、○月○日に予定しておりましたお打ち合わせについて、急な事情によりキャンセルさせていただくこととなり、大変申し訳ございません。貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このような結果となってしまい心よりお詫び申し上げます。改めて別の日程をご提案させていただきたく存じますので、よろしくお願いいたします。」
「○○さん、突然のご連絡で申し訳ないのですが、○日に予定していたお食事の件、どうしても外せない用事が入ってしまい、キャンセルさせていただきたく思います。本当に申し訳ございません。改めてこちらから日程を提案させていただければと思いますので、よろしくお願いします。」
「急なご連絡となり申し訳ありませんが、○○の件について、家庭の事情で予定を変更せざるを得なくなりました。ご迷惑をおかけし、本当に申し訳ございません。ご都合がよろしければ、後日改めてご相談させてください。」
謝罪のポイント : 冒頭での謝罪
まず何らかの謝罪が必要になった場合は、冒頭から「この度はご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません。」というように謝罪を開始します。
謝罪の言葉は、電話の最初に相手に伝えることが大切です。これにより、相手に誠意を示し、問題に対する真摯な対応の姿勢を伝えることができます。特に「この度は」という表現を使うことで、現在の問題に対する謝罪であることを明確にします。
状況の説明と謝罪
相手からの指摘やクレームに対して、謝罪する原因が自社にあることが確認できた場合、その具体的な状況説明を行い、その原因が自社にあることを認めた上で謝罪の言葉を述べます。
「ご指摘いただいた件について確認いたしましたところ、私どもの手違いが原因でございました。重ねてお詫び申し上げます。」
これにより、相手に対して誠実さと責任感を示すことができます。
問題解決への意思表示
謝罪する際は、単に謝罪するだけでなく、問題解決に向けた具体的な対応を約束、もしくはそれに向けて既に動き出していることを伝えることが重要です。
これにより、相手に対して謝罪する用意があり、積極的に問題を解決しようとする意思を伝えることができます。
「ご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。早急に対応させていただきますので、どうかご容赦ください。」
「大変ご迷惑をおかけしております。現在早急に対応を進めており、問題の商品と同じ型番の商品を取り寄せていますので、発送準備が整い次第速やかにご連絡致します。」
このように、既に問題解決に向けて動き出していることを伝えることが最も望ましいでしょう。
最後のフォローアップ
謝罪対応の最後には、再度謝罪の意を伝え、今後の再発防止策について言及しましょう。再発防止策のような同じミスや間違いを繰り返さないためにも、相手に対して同じような間違いをしないことを伝えることで、相手に対して安心感を与えるとともに、信頼を回復する姿勢を提示します。
「この度の件でご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございませんでした。今後、このようなことがないよう、社内で徹底してまいります。」
「この度大変ご迷惑をおかけ致しました。今後同じようなことがないように、社内で今回の問題を共有し顧客サービスの質向上に努めます。」
感謝の言葉を添えよう
謝罪対応の最後の最後には、感謝の言葉を添えることで、相手に対する敬意を示し、今後の関係を良好に保つ姿勢を示します。
「この度はご指摘いただき、誠にありがとうございました。貴重なご意見を真摯に受け止め、改善に努めてまいります。」
特にクレームや指摘を受けた場合には、改善の機会を与えてくれたこと、気づかせてくれたことに対する感謝の意を表すことが大切です。
まとめ
これらの謝罪の定型文は、状況に応じて適切に選び、柔軟に組み合わせて使用することで、相手に対して誠意を持って対応している印象を与えることができます。
謝罪の際には、相手の気持ちに寄り添い、丁寧な言葉遣いを心がけることが重要です。