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電話業務のカスハラ対策できていますか?

電話業務のカスハラ対策できていますか?

近年、企業や公的機関に対して顧客によるカスタマーハラスメント (カスハラ) が増加傾向にあります。ニュースやメディアでも度々取り上げられていますので、"カスハラ" というワードを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?

カスハラとは?

カスハラとは?

カスタマーハラスメント (カスハラ) とは、顧客が企業に対して理不尽なクレームや言動を必要以上に、過剰な程ぶつけてくることです。以前はクレーム電話、迷惑電話などの類の電話がありましたが、カスハラは多くのケースで一方的に相手を罵詈雑言で罵倒してくるものが増えています。

カスハラの特徴としては、企業や公的機関の些細な対応に奮起した個人が、最初から話して解決するつもりもなく、とにかく自分が企業や公的機関に対して一方的に腹立った事に対する怒りをぶつけてくる行為に近いものだと思います。

そのため、カスハラする個人は最初から大声を上げ、怒りをぶつけてくるのです。それで怒りが収まればいい方で、カスハラが悪質なのは必要以上に固執し、何度も怒りの電話をしてきたり、電話が繋がれば必要以上に長電話で相手に精神的なダメージを与えようとするものです。

  • ・相手を罵倒する
  • ・長時間に渡る電話の嫌がらせ
  • ・個人を傷つけるような侮辱的・差別的な言動
  • ・必要以上に何度も電話をかけてくる
  • ・不可能な同じことを執拗に繰り返す

あるコールセンターの調査によると、かかってくる電話の全体のうち 1/4 以上が業務とは全く関係ない、「カスハラを含む業務妨害」に該当する電話だったというデータも寄せられています。その内訳は、同じ人が何度も繰り返し電話してくるケースも多いとのこと。企業に対する真っ当な怒りも選別しなければいけないため、対応が難しいのが現実です。

カスハラの背景

カスハラが増えている背景には、多くの要素があると思います。特にコロナ禍を経て増加傾向にあるのではないか?と思います。コロナによって人々が断絶されたことにより、人間のコミュニケーション能力の低下、コロナ禍を経て、先進国では高齢化がトレンドであり、新たに職に就く人より退職する高齢者の方が多いというような世代間バランスの変異なども寄与しているものだと思います。

また日本のような超高齢化社会のように、世代間のバランスが高齢者に偏った成熟社会の末期にあることも要因だと考えられます。他にも世界的なインフレ、円安など、金融資産を持っていない日本の庶民にはダブルパンチになっており、株価は上がっているけれど生活が以前よりも苦しくなっている ... というような現実も社会が歪になりやすいのかもしれません。

カスハラをする個人の心情としては、憂さを晴らしたい、些細なコミュニケーションの行違いにより自分がバカにされた、軽くあしらわれた、などを敏感に過度に感じてしまい、それに対する反射的な態度なのかもしれません。

先日もニュースで、役所の冷たい対応に腹立ったという高齢者の男性が車で役所に突っ込むという事件が報道されました。

カスハラが引き起こす問題

カスハラの問題としては、電話対応する社員やスタッフの精神的ダメージがあげられます。例えば、企業によっては人材が足りない状態で、電話対応を一人のスタッフが対応していた場合、スタッフ一人がカスハラによる精神的なダメージを受けてしまうことです。

カスハラのような、相手を大きな声で威嚇したり、何度も必要以上に電話をかけてきたり、非生産的な長電話をずっと受けていれば精神的なダメージを受けることは目に見えています。

もしそのスタッフが精神的にまいってしまい、本来の顧客や取引先からの電話も出れなくなってしまった ... となれば会社にとって大惨事です。

他にも長時間、繰り返しのカスハラ対応によって、本来の顧客や取引先からの電話に出られないというケースもあり、本業に差支えることもあり、業務効率の悪化、生産性の悪化につながってしまうのです。

精神的ダメージの増加

カスハラは、大声での威嚇や、必要以上に何度も電話をかけてくるなどの行動を伴います。これにより、対応するスタッフは高いストレスと精神的な負担を感じることになります。特に少人数のチーム、あるいは一人で対応している場合、その負担は一層大きくなります。

業務効率の低下

精神的にまいってしまうと、スタッフの業務効率が著しく低下します。カスハラによるストレスは、本来の業務に集中することを妨げ、重要な顧客や取引先からの電話にも適切に対応できなくなることがあります。これが続くと、企業のサービス品質が低下し、最終的には顧客満足度にも影響を及ぼす可能性があります。

社員の健康問題

長期間にわたるカスハラ対応は、社員の心身の健康に悪影響を与えることがあります。精神的な疲労は身体的な健康問題にもつながりやすく、頻繁に病欠を取る社員が出ることも考えられます。

離職率の増加

ストレスが原因で、優秀な社員が離職してしまうケースも少なくありません。特にカスハラによる精神的な負担は、長期的に社員のモチベーションを低下させ、職場の離職率を高める要因となります。

会社の印象操作

カスハラは電話口だけに止まりません。カスハラの電話対応に腹を立てた個人が、ソーシャルメディアや企業の評価サイトに一方的な会社の悪口や会社の信頼を貶めるような書き込みを始めます。するとそれを見たユーザーの中には、その書き込みが正しい評価のように誤解してしまう人も出てくるでしょう。

このようにカスハラは電話口の罵詈雑言に止まらず、ネット上まで波及して、会社の印象や評価を不当に著しく低下・傷付けることもあるため、その対処の仕方が非常に難しいのです。

企業におけるカスハラ対策

企業におけるカスハラ対策

企業もカスハラに対して動き出しており、マニュアルやガイドラインを制定し対応に当たっています。ある企業では、カスハラに対してガイドラインを設け、統一した対応を行うというものです。

そのガイドラインには、初動の電話対応に関してはきちんと対応しますが、必要以上に電話をかけてきたり、相手を罵倒したり、長電話で精神的なダメージを被るような過剰な電話に対しては、カスハラと認定し、電話を切るなど、他にも強い措置を取るとしています。

カスハラ対応ガイドラインの策定

企業は、カスハラに対する統一した対応を定めたガイドラインを策定する必要があります。カスハラ対応ガイドラインの策定は、企業が従業員を顧客からの不適切な行為によるハラスメントから守るためにも重要です。これにより、一貫性と公正性をもってカスハラ事件に対処することが可能になります。

カスハラの定義と具体例を明示する

カスハラを明確に定義し、どのような行為がカスハラに該当するのか具体的な例を示すことで、従業員が容易に理解し認識できるようにします。例えば、不適切な言葉遣い、脅迫的な態度、無理な要求など、具体的な行為を例示し、それらが職場環境に与える影響を説明します。

カスハラ対応プロセスの詳細な規定

カスハラが発生した場合の初動対応から最終対応までの一連の流れを詳細に規定します。これには、カスハラを受けた従業員が取るべき初期のステップ、管理職や人事部への報告手順、対応の迅速化を図るための内部連絡網の構築が含まれます。

通話録音による証拠保全の方針

通話時のカスハラを証明するためには、通話録音が有効な手段となります。通話録音の方針を明示し、どのような場合に録音を利用し、録音データの管理と保護をどのように行うかのガイドラインを設定します。これにより、法的な問題にも対応できるようにします。

また、カスハラの常習犯に対して、通話を録音している旨を伝えることで、相手が「まずい...」と認識して常習的なカスハラ行為をやめる可能性がありますので、通話録音という対策は効き目があります。

カスハラ認定する基準の制定

カスハラかどうかを判断するための具体的な基準を制定します。これには、行為の種類、頻度、影響の程度など、様々な要素を考慮した詳細な基準が必要です。カスハラの認定基準を明確にすることで、公正かつ一貫した対応が可能となります。

ガイドラインの重要性

以上のようにガイドラインを策定し実施することは、カスハラ対応の透明性を保ち、従業員が安心して働ける環境を作る上で極めて重要です。また、ガイドラインに基づく適切な対応は、企業の信用とブランドイメージの保護にも寄与します。企業はこれらのガイドラインを従業員に対して定期的に教育し、理解を深めることが求められます。

電話対応における措置

ガイドラインでは、電話でのカスハラに対し、以下のような措置を講じることが考えられます。

  • ・通常のクレームには丁寧に対応する
  • ・暴言や長時間の罵声には電話を切る措置を取る
  • ・執拗な要求や脅迫には、証拠となる音声を録音し警察への通報を検討する

企業はカスハラに対して、最低限このようなガイドラインを定めておきましょう。また、カスハラ対応で精神的なダメージを受けてしまった社員・スタッフへのケアも忘れてはなりません。

カスハラが企業の価値を著しく低下させる事例

カスハラが企業の価値を著しく低下させる事例

カスハラが厄介なのは、広範囲に渡り企業の価値を低下させる脅威の存在であるということです。これは実例なのですが、カスハラを行った当事者が暴走し、その企業に悪態をつけ、ソーシャルネットメディア (SNS) やレビューサイトなどで、一方的なネガティブキャンペーンを行い、その企業の信頼や価値を低下させる行為です。

例えば、あるカスハラ常習犯は。飲食店を利用して些細なことに腹を立て、その店舗や親会社にクレームの電話をかけます。しかし、一方的な高圧的な批判電話が認められるはずもなく、今度は電話対応が悪かったと腹を立て、その飲食店のあることないことネガティブな罵詈雑言のレビューや評価を投稿し、その企業の価値を低下させるという行為が水面化で進んでいます。

このような傾向は日本社会のように、世界で最も超高齢を迎えている成熟末期の社会で起こりやすものだと思います。何しろ、若い人より高齢者の方が人口が多いのですから、いちいち自分の思い通りにならないことに腹を立てて間違った認識・正義を振りかざすような行為だと思います。それだけ日本社会にルサンチマンを溜め込んだ大人が多いということでしょう。

このように行為は、企業にはたまったものではありません。一部のカスハラを行う悪質な行為によって、企業の正当な評価が損なわれるのですから、これはカスハラを行う個人と企業ではフェアな戦いではないと思います。個人は言論の自由が保障されているから、何を言っても構わないというのは、自由を履き違っていると思います。

Google Map レビューにも波及するカスハラの猛威

カスハラが電話業務・電話対応だけ被害を与えているというのは認識は少し甘いかもしれません。高度に行き渡った情報社会では、カスハラは電話業務や電話対応に限った話ではありません。上記でも少し触れていますが、暴走したカスハラ被害は、電話越しを超えて、ネットの評価サイトやレビューにも巣食っています。

カスハラが電話越しを超えて、このような評価サイトやレビューサイトで、文字として悪評を立てて企業の価値を阻害したり、一方的な罵詈雑言で貶めたりする行為が後を立ちません。つまり、現在ではカスハラは電話越しだけの問題ではなく、ある種のモンタークレーマーのように、様々なネガティブな問題を生み出す存在として、脅威として猛威を振るっているのです。

社会的な信頼の損失

企業がカスハラによって受けるダメージは、一時的な売上減少以上のものです。社会的信頼という無形資産の損失も伴います。信頼の回復には時間とコストがかかり、その過程での消費者の忠誠心の低下は計り知れない損害を企業にもたらす可能性があります。

法的・倫理的枠組みの強化の必要性

言論の自由を盾に不当な行動を取る個人に対して、法的な規制を整備する必要があります。これには、デジタルプラットフォームでの行為を規制する法律や、企業が悪質な行為に対して法的措置を取りやすくする環境整備が含まれます。

しかし現状、このようなカスハラを行う個人を取り締まるのも難しいというのも現実です。

カスハラの実態調査

カスハラの実態調査

UAゼンセン労働組合がまとめた調査結果によると、カスハラ (カスタマーハラスメント) の加害者として最も多いのは60代の客であることが明らかになりました。この調査は、繊維や流通業界などの労働組合員を対象に実施され、3万3000人以上からの回答が集まりました。

主な調査結果としては、

・カスハラの内容:不手際に関する謝罪要求や、商品の取り替え、再サービスの要求などが目立ちます。

・加害者の年齢層:60代の顧客が最も多く、次いで50代、70代の顧客が多いことが報告されています。

・性別の傾向:調査によると、カスハラを行う顧客の約7割が男性です。

この結果から、特定の年齢層や性別にカスハラの傾向があることが示されています。また、労働環境の改善や従業員の保護のために、カスハラ対策の重要性が強調されています。
- “「カスハラ」60代の客が最多” 労働組合が調査結果まとめる

電話代行サービスという選択肢

電話代行サービスという選択肢

しかし全ての企業や会社がカスタマーハラスメントに対して準備・対応できるか?というと難しいものがあると思います。そこで利用を検討したいのが、電話代行サービスなどの自社の電話対応・電話業務をプロのオペレーターにアウトソーシングすることができるサービスです。

特に電話代行サービスは、中小企業や個人事業主の間でも気軽に利用されているサービスで、安いものだと月額3,000円から利用できるプランもございます。

電話代行サービスを利用することで、このようなカスハラからも解放されます。電話代行では、営業電話・間違え電話・嫌がらせ電話などの類は、コール数とはカウントされません。

またそのような電話をかけてきた電話番号はブラックリストに登録して、次回からは受電しないようにできますので無駄がなく嫌な思いもせず仕事に集中できます。

そのため、もしカスハラ電話に悩まされている ... という事業者様は、電話代行サービスを導入して解決することもできるのです。

カスハラ、法律上の定義がまだない

2024年4月現在、カスハラに対する法律上の定義はなく、事業者が対策を講じる義務はまだありません。このことに東京都は全国初のカスハラを防ぐ条例の制定に向けて検討を進めています。東京都は、4月22日、都庁で専門家などが参加して対策などの議論を行う部会を開催しました。

この中で、東京都は、カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、「就業者に対する暴行、脅迫などの違法な行為、または暴言や正当な理由がない過度な要求など不当な行為で就業環境を害するもの」とされています。これには、パワーハラスメント(パワハラ)やセクシャルハラスメント(セクハラ)と同様に、法律上の明確な定義が存在しないため、条例でこのように定義付ける提案がされました。

具体的な例としては、3000円で購入した子どもの誕生日ケーキの名前が間違っていた場合に、1億円を要求することはカスハラに該当しますが、丁寧な口調で3000円の返金を求めることはカスハラに該当しない可能性があります。

この問題に対処するため、新たにガイドラインを設け、どのような行為がカスハラに該当するかを具体的に例示する提案も行われました。また、条例の実効性を高めるために罰則を設けないことが部会で了承され、都はこれらの内容を基にして速やかに条例案の提出を目指しています。

部会の座長である慶応大学の橋本博之名誉教授は、「条例でカスハラをわかるように示すことで対策につながる。都はスピード感を持って対策してほしい」と述べています。この取り組みにより、就業環境の改善が期待されています。

<カスタマーハラスメント防止対策に関する検討部会>

AI による取組み

AIに力を入れているソフトバンクは、2024年5月にカスハラ対策の一環として、人工知能(AI)で客の通話音声を穏やかなトーンに変換する技術の事業化を目指すことを発表しました。これは、顧客による迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」に対する取り組みの一環で、コールセンターの電話対応業務に利用すると言います。

同社は、2025年度中の事業化に向けて、東京大学と研究開発や検証を進めていると言います。電話口で怒鳴るなどの迷惑行為は、応対する従業員の負担となる。従業員の就業環境を適切に保つことで、より良いサービスにつなげる。電話を受けるオペレーターの心理的安全性を確保しながら、客との良好な関係性を築けるかなどを検証する。

このほど「カスハラに関する考え方」も策定した。厚生労働省のマニュアルを基にカスハラに該当する行為を定義し、行為があった場合の対応や主な対策をまとめた。相談窓口の整備や、店舗やコールセンター向けの対応マニュアルも作成する。 - 日本経済新聞

まとめ

企業はカスハラ問題に積極的に取り組む必要があります。例えば、カスハラ対応のガイドラインを策定し、社員に適切なトレーニングを提供すること、通話録音システムを活用して証拠を保全することが求められます。

これにより、カスハラによる悪影響を最小限に抑え、スタッフが安心して働ける環境を整備することが可能です。カスハラ問題への積極的な対応は、企業文化の向上だけでなく、企業全体の生産性を高めるためにも不可欠です。このように、カスハラ対策を通じて、企業はより健全な職場環境を築き、長期的には企業の競争力を強化することができるのです。


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